2007年09月26日

青と緑

某連載の来月号を書き終えました。
「書く」といっても残念ながら万年筆で原稿用紙にではなく、ワープロなのですが。

ところで今回は信号機について書いていたのですが、信号機の「青信号」が気になっていろいろ調べました。というのも、子供の頃、たぶん私が小学校に上がった頃は青ではなく「緑信号」だったような記憶があるからです。

まずは歴史から。現在のような点灯する信号機、正確には交通信号機は鉄道の信号機の流用で明治元年の年にロンドンで設置されたのが最初のようです。なんと当時はガス灯を使ったそうです。その後20世紀に入ってニューヨークの5番街交差点に電気式の信号機が登場します。この信号機は3色式で、緑、黄、そして赤だったそうです。その後日本でも1930年に日比谷交差点に第1号の信号機が設置されました。そして当時の道路交通法では「緑、黄、赤」と定められたらしいのですが、戦後の改訂で緑は「青」に変更されたようです。

さてなぜ緑ではなく青なのか。現在信号機の色についてはISOで国際的に統一されているようです。たしかに知らない国に行って信号機の色が違うと怖くて道も歩けませんからね。もっとも、その色が何を示しているのかはその国の道路交通法に従います。ちなみに日本では「青(緑)」は「進め」ではなく「進んでも良い」が正解。一部の国では赤信号でも右折(日本の左折に相当)が許されている場合もあります。話が少し脱線しましたが、日本の信号の「青」はISOで定められた緑色から逸脱しない、限りなく青に近い緑という解釈のようです。外国人向けの自動車免許の試験では青信号は"Blue"ではなく、やはり"Green"なのだそうです。

ではどうして日本だけ「青信号」なのでしょう。

色々な説があるようです。まず、色覚障がい者に配慮したとの説。緑色の識別が難しいので青色にしたということなのですが、真偽は不明です。この考え方なら、外国でも青信号があってもよさそうなもの。そこで私が思い出したのが、以前インク工房で作ってもらい「蒼竹」と名付けた緑に近い青色のことです。竹の色って、本来は緑だと思うのですが、青と表現することがありますよね。松もそうだと思います。そこで調べてみてわかったのですが、どうやら昔から日本人は青と緑を明確に区別していなかったという事実です。この傾向は日本独自のものではなく、漢字圏である中国、韓国、ベトナムでも共通のようです。

そう考えるとそうかもしれません。果物が熟れていない緑の状態でも「青い」と言いますし、青リンゴは青じゃないですよね。私の父親は植木が趣味ですが、なんでも青と表現して、青と緑を区別しているとは思えません。

もっとも私たちの世代になると、学校の図画の時間に何色もあるクレヨンや絵の具を使って色を覚えましたから、緑を明確に区別することができて(?)いますが、意識しないとやはり青も緑も「青」の一言で片付けている、もう少し格好良く言えば、青の範囲が広い、ということなのかもしれません。

なんだか、万年筆の微妙な青色に色々こだわる訳がわかってきたような気がしました :-)

posted by pelikan at 17:21| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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